名刺というプラットフォーム

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こんにちは! デザインこねこの「独立・創業・起業などに役立つブランディング」ブログです。日々更新していますので、よろしければフォローお願いします! 休日はショートバージョンでお送りしています。

昨日はデザインこねこの起業時のエピソードをご紹介しましたが、今日は当時の名刺の使い方をご紹介したいと思います。

以前のブログでもお伝えしたように、名刺のデザインは、とても重要ですが、とはいえ実績や知名度のない起業時に一度の名刺交換で覚えてもらうのは中々大変なことです。

また、以前に名刺交換をした方に、その後別の会合で見かけた際に再度ご挨拶したい、またセールスしたい話があるけどきっかけが難しい、などということもあると思います。

わたしも、以前ご挨拶した方をお見かけしたのでお声がけしたところ、相手が自分のことを覚えておらずあらためて名刺をお出しようとされ、「以前にどこどこでご挨拶をさせていただいております」と説明しなければいけなくなってしまったこともがりました。ご挨拶のつもりが先方にお詫びをさせてしまうという、失礼なことになってしまい、結局会話が続くことはありませんでした。

そこで、私はなんとか失礼にならずに何度もお声がけできる方法がないか考えました。そうやって思いついたのが、「名刺のデザインを頻繁に変える」ことでした。

自社の名刺のデザインは通常固定の1パターンのみだと思います。しかし、私は名刺の印刷数を最小ロットの50枚にし、その50枚を配り終えるたびに、デザインを変えることにしたのです。しかも、色味やフォントもちろんのこと、時には写真やイラストを使うなど、まったくちがうテイストの名刺を毎回本気でデザインして作り続けました。

渡した時に驚いたり、楽しんでもらえることを心がけ、新しい珍しい材質を使用したり、箔押しや型抜きなどの手のかかる加工を施したりと、全ては宣伝広告営業費と思い、毎回かなりの労力をかけました。

こうして作った名刺を持って「〇〇さん、また名刺を新しくしたので、もらっていただくだけお願いしてもいいでしょうか。」とご挨拶をすると、先方もこちらを覚えていなくても気軽に対応をしてくださり、みなさん名刺を面白がって受け取ってくれました。そうして、だんだんと名刺がなくても覚えていただけるようになったのです。

私たちにとっては、名刺交換で直接お客様にお渡しすることでリアルな反応を見ることができたり、私たちのデザイン力や企画力も感じていただけたりと、起業時のプロモーションとしては何重にも相乗効果がありました。

ありがたいことに、実際に「同じように型抜きで名刺を作って欲しい」というご依頼や、「箔押しでシンプルな名刺をつくりたい」、また名刺以外にも可能性を感じていただき「こんなものはデザインできないか」など、名刺を入口としてお付き合いがはじまることが多々ありました。

パーティーや会合以外の、通常のビジネスの場でもメリットがありました。最初に名刺交換をした際に、私たちの名刺があまりに気合が入っているため最初は驚かれるのですが、「覚えていただくためにやっています」と説明すると面白がっていただき、最初のアイスブレークがうまくいくのです。デザイン力を見ていただけるのも先方の安心につながっているようでした。

またプロジェクトが終わり、次のプロジェクトまで少し時間が空いて再開した際にも、また新しい名刺を渡すことで、元の距離に縮まる感覚がありました。

この名刺作戦は、私たちの場合にはデザイン力のプレゼンになる部分もあったのですが、皆さんでも応用可能だと思います例えば、毎回自分の業界の時事ネタや、理念を反映したインパクトのあるデザインにする、また会社の目標や個人の目標をデザインするなど、相手が面白がりそうな工夫を加えてみると良いと思います。

私の知り合いは、自分の性格や能力を五角形のグラフで表現していて、とてもおもしろかったです。このグラフの項目を入れ替えるだけで、毎回のコミュニケーションになると思います。

名刺というアナログでフィジュカルなビジネスツールを、コンテンツのプラットフォームとして捉え直してみると、また新しいコミュニケーションができるかもしれません。

みなさんも何か名刺をつかったいいアイデアがあれば、ぜひ教えてください。

こねこの本棚

【起業におすすめの本】

「稼ぐコンサルタントの起業術 」
 富田 英太

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どの業種の起業にも通じる
「ノウハウ」が満載です。
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最近興味津々のメタバースの本を
予約しました。
読み終えたらこのブログでも
ご紹介したいと思います。


序 章 メタバースとは何か?
第一章 メタバースの衝撃
第二章 世界の創り方 I【視空間】
第三章 世界の創り方 II【生態系】
第四章 競争から創造の世紀へ
第五章 ポストメタバースの新世界
終章 世界の真実は自分の目で確かめるべき

【弊社が掲載された本】

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長嶺俊也 デザインこねこ株式会社取締役/クリエイティブディレクター/LOBBY ODAWARA オーナー兼ディレクター/神奈川県商工会連合会小規模支援強化事業コーディネーター