社内清掃で佇まいを手に入れる

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さて、今日は「社内清掃」についてです。清掃に関しては、松下幸之助さんの逸話など、ビジネスにおいてたくさんの有名な話や記事があると思いますので、今日はあくまで自分の気づきを元に話をしたいと思います。

お寺の佇まい

本題に入る前に、わたしが気づきを得た時の話をさせてください。

先日、休みの日に妻と息子と小田原の南町を海岸へ向かって歩いていました。その辺りは古くて立派なお寺が密集しているエリアなのですが、どこのお寺も山門から綺麗に掃除が行き届いていました。

門から中を少し覗くと庭も手入れされ、其処此処に花が咲き、境内のどかな陽の光がずっと昔からここに変わらず時が流れていることを感じさせてくれました。気づくと、その佇まいに小さく感動していました。

私は神社ではなく、お寺の方が好みです。それは、お寺の方が人の営みを感じるからだとおもいます。どのお寺も、明るくのどかな雰囲気で、誰でも受け入れてくれるような温かい空気を感じることが多いのです。

逆に神社は人界より八百万神の世界。杜に囲まれ荘厳な空気を感じながら、畏怖の念に背筋を伸ばし、無のうちにご挨拶をしたら、長居はせずに帰ってきます(まあ、初詣の時にはおみくじくらいは引きますが)。

話を戻しますが、わたしはその時お寺の佇まいから、会社にとってとても大切な学びがあるときづきました。

佇まいとは「ありさま」

お寺は、いつお客様がきてもいいように境内は掃き清められ、四季折々の草花が出迎えてくれます。きっと、ご住職やお寺の方々は、毎朝掃除をし、草花の丹精をされているのだと思います。

草木も自然のように見せていますが、ありのままの自然ではこうはならず、やはり人の営みがあります。そして、そこには常に他者を思う心があるように思いました。

その心が、門の外を歩く私たちにまで伝わり、足を止めさせたのです。わたしは、その時この感じをデザインこねこでもできたら、なんてすてきだろうと思いました。

佇まいとは「ありさま」のことです。会社としてこのように存在できたら、と考えたのです。そう思った瞬間、ふと疑問が湧きました。

労働としての清掃

社内清掃は、もちろんデザインこねこでもやっています。朝出社してきたら、オフィスやトイレの掃除、通りの向こう三軒両隣と裏手のあたりまで掃き掃除とゴミ拾いをしています。お花も毎日ではないですが、折に触れ生花を飾ったり、ドライフラワーが飾られたりしています。

でもお寺のそれとは、どこか得られる空気がちがいます。一通りのことはしているのですが、お寺さんと何が違うのか。それを考えて、あることに気がつきました。

それは、私たちの清掃はあくまで自分たちのためにしていたということです。つまり、ビジネス的効用があるからという認識で、ビジネスのために行っていたのです。

どういうことかを、例としてPRESIDENT Onlineの「松下幸之助が”掃除の大切さ”を説いたワケ」という記事から「掃除や整理整頓によって得られる経営的な効用」を一部抜粋してご紹介します。

「職場環境の安全衛生や公衆衛生の向上」

「効率の向上およびコストの削減」

「機械や備品の耐用年数の向上」

「従業員のモチベーションやモラルの向上」

「チームワークや連帯感の向上」

「売り上げの向上」

PRESIDENT Online:松下幸之助が”掃除の大切さ”を説いたワケ

これらは、すべて自分たちのためであり、最後の項目「売り上げの向上」を目的にした労働であることがわかります。

つまり、「労働としての清掃」といえます。

「労働としての清掃」がもたらす効用は限定的で、内向的

この「労働としての清掃」がもたらす効用は、前述のようにとても限定的な生産性といえます。

わたしがお寺の前で得た、感動とも言えるような体験と比べると、とても内向的でもあり、なんだかもったいないように思えてきました。

また、労働として他の仕事と同じようになってしまうと、そこにはおもてなしの気持ちはありませんし、ともすれば他の仕事と優先順位や生産効率で比較され、おざなりになってしまうことも考えられます。

実際に、デザインこねこでも、忙しい日には清掃ができないことが多々ありました。このように「たまにすればいい」くらいになると、結果的に効用すら怪しいものです。

そうではなく、労働とは切り離し、他者を思う心から会社としての「ありさま」を考えて、おもてやオフィスの手入れを日々おこなうとしたら、会社の佇まいが変わってくるのではないか、そう思いました。

まとめ

「ありさま」を守ることを、経営理念と同じくらい上位に置き、日々の「清掃」は佇まいを創り出す取組と位置付ける。

そうすることで、自然と近隣の皆様やお客様に愛され、スタッフも泰然自若と日々の業務に勤しむことができるようになるのではないか。

これは、売り上げの数字には出にくいことかもれませんが、会社が永く「ある」ためには、必要なことではないか、そう思ったのです。

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長嶺俊也 デザインこねこ株式会社取締役/クリエイティブディレクター/LOBBY ODAWARA オーナー兼ディレクター/神奈川県商工会連合会小規模支援強化事業コーディネーター