ピンチをチャンスにピボットチャレンジ

COVID-19まとめ

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今日のテーマは「ピボット」です。理由は、コロナ禍のいま、生き残りをかけた「ピボット」がひとつのポイントになってるとも言えるからです。

「ピボット」は、バスケットバールのテクニックなどにもありますが、ビジネスの場合は経営の方向転換や路線変更のことです。起業したものの行き詰まり、軌道修正を行った結果成功したという例は珍らしくありません。

ピボットとは?

起業して実際にアクションを起こしてみないと、自社のサービスや商品が市場で本当にニーズをつかんでいるのか、ズレがあるのかはわかりません。

もし結果的にうまくいかず事業が暗礁に乗り上げてしまいそうになった時こそ、ピボットのチャンスです。

今の事業で蓄えた経験やノウハウ、顧客や人脈、またはこれまで価値と感じていなかったものまで全ての要素を細かく分解して把握します。

そして、それぞれを客観的に見て価値化してみます。そうやって、俯瞰で自社の現状を分析したら、目線を今の市場から移して、優位性を発揮できそうな市場を探すのです。

例えば、これまでは生産工程で廃棄されていたモノから、新たに全く別の商品を生み出して販売するのも、一つのピボット戦略です。小田原市民に馴染みの深い富士フィルムは、この手法で成功したことで有名な企業の一つです。

富士フィルムのピボット戦略

ご存知のように、富士フイルムはもともと写真フイルムメーカーです。しかし、デジタルカメラが普及するとフィルムの需要は激減し、市場が消滅してしまうほどにまで縮小しました。

まさに、会社の存続の危機に、富士フイルムは写真フイルムの技術を応用して生き残ることを考えました。

富士フィルムは、写真フィルムメーカーとして、プリントした写真をいつまでも色鮮やかに保存するための「抗酸化技術」を長年追求してきました。また、フィルムの材料の半分は、肌の主成分と同じコラーゲンだったため、長年コラーゲンを扱ってきた経験の蓄積がありました。

そこで、自社の技術を化粧品に応用することを思いつき事業転換したのです。高い抗酸化技術と、肌の潤いやハリに最適なコラーゲンを究めることができたコラーゲンに対しての深い知見から生まれた肌老化対策の化粧品はとても質が高く、瞬く間に評判になりました。

これは、自分たちの技術を分析し、そこから優位性がある市場を導きだしたピボット戦略の好例と言えると思います。現在では、化学メーカーとして順調に成長を続けています。

リスクヘッジとしてのピボット

ピボットは、現在の企業戦略や市場ニーズといった両者の適合性を確認するプロセスといえます。

ですので、失敗した時だけするのではなく、常にビジネチャンスがすぐ隣に落ちていないか「ピボットチャンス」を探すことで、リスクヘッジにもなると思います。

よく、悪い芽の種は良い時に蒔かれていると言われるように、事業が良い時こそピボットできることを見つけ、主幹事業とは別に育てておくことが大切だと思います。

事業再構築補助金

現在、このピボットに活用しやすい「事業再構築補助金」というものが中小企業庁で実施されています。その趣旨は以下です。

「新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、当面の需要や売り上げの回復が期待しづらい中、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するために中小企業等の事業再構築を支援することで、日本経済の構造転換を促すことが重要です。そのため、新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換、又は事業再編という思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援します。」

参考:事業再構築補助金ホームページ(中小企業庁)

まさに、国がピボット戦略を奨励していることになります。実は、第5回の公募が今日(3/24)まででしたので、次は第6回を待つことになります。その間に、ご自分の事業でなにかピボット展開できるアイデアがないか、考えてみられてはいかがでしょうか。

また、昨日からはじまった、私の妻でもあり、弊社の代表でが書いている「公式メルマガ」の方でも、事業再構築補助金の採択事例等に触れています。こちらから読むことができますので、よろしければそちらもぜひお読みください。

\ちょっと一息/ こねこの本棚
【ピボットでおすすめしたい本】

世の中には色々な事業があります。まずは事業を知る100本ノックとしておすすめです。なかにはピボットから生まれたものも。3年前の本ですが2030年を展望してのものですので今でも十分通用します。逆に3年経って検証できる部分もあり、おもしろいと思います。

まとめ

トンガでの大噴火や世界中で頻発する大規模災害、新型コロナウィルスによるパンデミックとサプライチェーンの崩壊、ロシアのウクライナ侵攻への痛みを伴う経済制裁のダメージ、そして考えたくはないですが第三次世界大戦による混乱の可能性。

まさに先の読めない混迷の世で、生き残りのため、また変化をチャンスとして新たなビジネスを生み出すために、ぜひ、ピボットにチャレンジしてみてください。

こねこの本棚

【起業におすすめの本】

「稼ぐコンサルタントの起業術 」
 富田 英太

コンサルタントの起業術とありますが、
どの業種の起業にも通じる
「ノウハウ」が満載です。
整理されているので実践しやすく
おすすめです。

【おすすめのデザイン本】

「世界一わかりやすい Illustrator 逆引き事典 CC対応 」

デザイナー以外のスタッフでもイラレを触れるように
デザイナーに先生役をお願いした際に
教科書がわりに選んで購入した本です。
デザインの内製化に興味のある方はぜひ!


【現在予約中の本】*レビュー投稿予定

「世界2.0 メタバースの歩き方と創り方 」
 2022/3/31発売

最近興味津々のメタバースの本を
予約しました。
読み終えたらこのブログでも
ご紹介したいと思います。


序 章 メタバースとは何か?
第一章 メタバースの衝撃
第二章 世界の創り方 I【視空間】
第三章 世界の創り方 II【生態系】
第四章 競争から創造の世紀へ
第五章 ポストメタバースの新世界
終章 世界の真実は自分の目で確かめるべき

【弊社が掲載された本】

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長嶺俊也 デザインこねこ株式会社取締役/クリエイティブディレクター/LOBBY ODAWARA オーナー兼ディレクター/神奈川県商工会連合会小規模支援強化事業コーディネーター