【多摩美グラフ教授写真家 上田義彦さん】

メールマガジン/バックナンバー

こんにちは!
デザインこねこの長嶺喜和です。

ゴールデンウィークとともに、小田原の一大イベント「北條五代祭り」も無事に終わりましたね。例年よりもすごい人出だったそうです。何日間もお祭りのために尽力していただいた地元の方々、ありがとうございました!

先日、三の丸ホールより「開館記念事業 イヤーブック」を送っていただきました。開館記念事業として開催した「シンボルマーク展<結>」のページにて、弊社を紹介していただいています。

弊社で、三の丸ホールのロゴをデザインさせていただいた際に、書家の永井香峰さんが書かれた「結」の書を沢山拝見し、その中から、三の丸ホールのコンセプトに合うものを選ばせていただきました。
その時拝見した約30点の書を、3DCGのソフトBlenderにマッピングし、動画や静止画のビジュアルを制作し、「シンボルマーク展<結>」で発表したのですが、その時の様子を記念誌に載せていただきました。

こちらからオンラインでも読めますので、ぜひご覧ください!

弊社で、分割払いができるようになりましたのでお知らせいたします。

【お支払い方法をお選びいただけるようになりました】
[ご一括・分割引落し・クレジットカード・QR決済 等]口座引き落としの分割でのお支払いが可能になりました。また、各種クレジットカードや、QR決済などにも対応いたします。ご希望の決済方法をお伝えください。

制作事例のご紹介

今回は、秦野ガスのショールームcuore様の、2024年7.8.9月レッスンガイドをご紹介しました。

制作内容:
A3サイズ 折パンフレット

こちらからご紹介ページをご覧ください

7.8.9月のレッスンには、子ども向けのワークショップがあり、表紙などデザインも、元気で楽しい雰囲気で毎年制作させていただいております。今回は、秦野の風景をイラストで表現し、レッスンで作るハンバーガーやキャンドルなどパーツを、楽しい感じで配置しました。

【一週間のAI / ITニュース】

5/1〜5/7までのAI / IT関連ニュースを一部、お知らせします。

5月2日
岸田文雄首相は、日本が主導してまとめた主要7カ国(G7)の生成AIに関する国際ルールに賛同する国・地域を募った「広島AIプロセス・フレンズグループ」を立ち上げると発表しました。生成AIに関する国際枠組みを立ち上げたことについて「メンバーとともに生成AIのリスクに対処するための国際指針や行動規範の実践に取り組んでいきたい」と訪問先のパリで記者団の質問に答えました。

多摩美グラフ教授写真家 上田義彦さん

今回は、写真家の上田義彦さんをご紹介します。
上田義彦さんは、兵庫県出身で1957年生まれの67歳で、これまで東京ADC賞最高賞、ニューヨークADC賞、カンヌグラフィック銀賞、朝日広告賞など数多くの様々な賞を受賞している、日本を代表する写真家です。多摩美術大学のグラフィックデザイン学科の教授でもあり、奥様はモデルやタレントの桐島かれんさんです。

子どもの頃から絵が得意だった上田さんは、なんとなくものを作る方向へ進むとは思っていたそうですが、大学は、全然関係のない法学部へ進み、結局すぐにやめてしまったそうです。そこから2年間浪人のような感じで過ごしていた時に、お姉さんから「あなたは何がしたいの?」と聞かれ、自分はやっぱり物を作る仕事がしたいと話すと、「写真なんてどうなの?」と突然言われたそうです。その時に上田さんは、以前立ち読みした『太陽』という雑誌の、篠山紀信さんがパリの下町の階段を写した、暗く重い印象だけれども、すごくいいなと思った写真を思い出し、「写真、面白いかもしれない。」と閃いたそうです。

その後、写真の学校へ進み、写真家の福田匡伸さん、有田泰而さんの二人の助手に約1年ずつついた後、1982年25歳時に独立しました。独立した後、広告写真は撮るつもりはなかったそうなのですが「ポートレートを撮りたい」という気持ちがあり、『流行通信』というファッション誌の仕事がしたいと思ったそうです。そして、その編集者に作品を見せたところ、翌日には『流行通信』の仕事がもらえとても嬉しかったそうです。そこからファッションの写真を撮る仕事をしていき、『マリ・クレール』というファッション誌の編集長と出会ったことで、特集を担当することになります。そこで山本耀司さんとも出会ったそうです。

主な代表作はこちらです。

・サントリーウーロン茶
・伊右衛門
・無印良品
・資生堂
・ユニクロ
・TOYOTA

ほか多数

今回は、サントリーウーロン茶の広告制作についてご紹介します。

サントリーウーロン茶

上田さんの初めての広告の仕事は、前回のメルマガでご紹介した、サン・アドの葛西薫さんがアートディレクターを務めたサントリーウーロン茶の広告でした。

1990年〜2011年までの約20年間、南は海南島から北はハルビンまで、中国各地を巡り、その時代を生きる人々や、広大な風景を写しました。撮影を始めた1990年頃は、中国はこれから発展していこうという時期で、まだ経済大国になる前の、素朴な雰囲気がありました。中国での撮影は、まず場所を決めるために、ほぼ一日中歩き回るそうです。

葛西薫さん、コピーライターの安藤隆さん、演出の前田良輔さん、制作スタッフの人、現地の人、7〜8人でロケバスに乗り、よさそうな場所があれば降りて歩いて、「もう少し歩くと何かあるかも」と言いながらさらに奥に歩いていき、情緒や気配がありそうな場所を探して、何日もかけて歩いたそうです!そうやってあの独特な透明感のある、不思議な世界観の広告ができたのですね。

この仕事の最初のほうは、上田さんはみんなと一緒に夕食を食べなかったそうです。上田さんはよく覚えていないそうなのですが、「お酒を飲む場に同席するのはやめておこう、自分はひよっ子だから業界のおじさんたちに丸め込められてはいけない…」と思っていたのかも、と当時を振り返っていました。

この頃、中国で撮りためた写真は、2023年8月に、六本木の小山登美夫ギャラリーと代官⼭ヒルサイドテラス・ヒルサイドフォーラム、gallery ON THE HILLで展示されたのですが、その際、コピーライターの安藤隆さん「もいちど夢であいましょう」というコピーをつけてくれたそうです。上田さんは、このサントリーウーロン茶の仕事について、まさに「本当にあった仕事なのだろうか、夢みたいな仕事だった」と語っていました。

いかがでしたでしょうか?

今回は、前回のサン・アド葛西薫さんからの繋がりで、サントリーウーロン茶で広告写真のデビューをした、上田義彦さんをご紹介しました。

改めて、サントリーウーロン茶の広告のプロジェクトには、驚かされました。

20年もの間、基本的に同じスタッフ構成で、同じ考え方を守り一つの商品の広告を作っていくという方針は、過去に類を見ないそうです。葛西さんも、中国のロケの時には、感じたことを詳細に残しておきたいと、メモやイメージ画を沢山描いていたそうですし、上田さんも、ロケが全部終わり、間が空いた時にも、中国の女の子になんとなく踊ってもらって、それをライカでパチパチ撮らせてもらい、それが正月用の広告になったりなど、隙が全くないというか、全部ものにするぞ!という、すごい熱量を感じ、胸が熱くなりました。

デザインの確認や修正のやりとりについて、今後LINEを主に使用していこうと思っております。
LINEの友達登録は、以下からよろしくお願いいたします。

長嶺 喜和|Nagamine Kiwa  facebook

デザインこねこ株式会社 代表取締役社長/クリエイティブディレクター/イラストレーター/デザイナー

1979年神奈川県小田原市生まれ。多摩美術大学情報デザイン学科(一期生)にて、インスタレーションアートを学ぶ。在学中よりウェディングアルバム制作会社の仕事の受託をはじめる。もっと様々なデザインをお客様と直接やりとりをしながらつくりたいという思いから2009年に「デザインこねこ」を創業。小田原地下街「ハルネ小田原」開業プロモーション受注を期に2016年に法人化。その後も、小田原城のリニューアル「小田原城 平成の大改修」のPR全般などをはじめ、小田原市の自治会情報誌「小田原回覧板系フリーマガジン おとなりさん」の発行(自社事業、季刊7万部発行 *現在休刊中)など、小田原市を中心とした西湘エリアにて「地域密着のデザイン会社」として展開を続ける。画家である母の影響で幼少より絵に親しみ、現在は母の主宰するアトリエ・コネコで子どもたちへ向け絵画の講師も行っている。