こんにちは! デザインこねこの 長嶺喜和です。
先日、家族で市民農園に行った際、隣のミカン畑で農家さんが収穫作業をしていました。「えらいねー」と息子に声をかけていただき、収穫したてのミカンをいくつもくれました。「葉がカラカラになったら食べ時だよ、それまでは飾っておいてね。」と、枝のままのミカンももらって、枝は、早速アトリエに持っていきました。
「美味しそう」「食べたい」と言いながら、みんなでミカンの絵を描きました。ミカンの周りには虫や模様など、自由に描き、とてもいいモチーフになりました!
【デザイン用語「トンマナ」とは?その2】
前回「トンマナ」について、お話をいたしました。今回はその続きのお話になります。
トンマナの設定で重要なのは、「色」「図や画像について」「文字のフォント」などがあるのですが、それを決めるために必要な、最初に決めておかなければいけないものがあります。それは「コンセプト」と「ペルソナ」です。
コンセプト
コンセプトとは、構想、発想、考え、概念と訳されます。サービスや商品の場合は「ブランドコンセプト」と言われ、世にある、類似商品やサービスとの差を考え、自分の「ブランド」の価値を言語化したものとなります。
例:吸引力の変わらない、ただ一つの掃除機(ダイソン)
事業自体のコンセプトの場合は「事業コンセプト」と言われ、企業が事業を行う上で、顧客に対して、どのような価値をどのように提供するかをまとめた事業構想となります。
例:ライフウェア(ユニクロ)
ペルソナの設定
ペルソナは、ユーザー層を指す言葉です。年齢や性別だけでなく、職業や収入や趣味まで、細かい情報の設定を行うとより良いです。ユーザー層について、細かな情報を設定することで、誰に何を伝えたいのか、がより明確になります。
例:公務員、29歳、女性、年収400万円、未婚、一人暮らし、趣味はヨガ
「ペルソナ」に「コンセプト」が伝わるように、トンマナを設定するという流れです。
ペルソナに対して、どのようなデザインや文章なら、効率的にアプローチできるのか?それを踏まえて、「色」「図や画像について」「文字のフォント」を設定していきます。
色の設定
まず初めに、メインカラーを決定することをおすすめします。サブカラーを決める際は、メインカラーを引立たせるような色を決めることが重要です。メインカラー、サブカラーの色の数は、2〜3色程度を目安にすると、心地いいデザインを作成できます。また、強いインパクトを与えたいときは、コカコーラの「コークレッド」のように、1色のみの利用も検討してみるといいと思います。
図や画像について
図や画像は、視覚的な印象を与えられます。与えたいイメージをしっかりと考慮しましょう。やさしさ、親しみやすさなどの、「柔らかいイメージ」を与えたいときは、丸みを帯びたデザイン。先進的、高級感などの、洗練されたイメージを与えたいときは、直線的な角張ったデザインなどにすることで、見た方が受け取る印象が、変わってきます。
文字のフォント
文字のフォントなどの、細かい部分にまで気を使うことで、デザインの効果を大幅に向上できます。文字のフォントを変えるだけで、人に与える印象も大きく変わるからです。世の中には、3,000種類以上のフォントが存在していますが、それぞれ、人に与える印象は異なるのです。それぞれのフォントが与える印象をあらかじめ把握しておき、伝えたいコンセプトを元に設定することが重要です。
いかがでしたでしょうか?
「ペルソナ」に「コンセプト」が伝わるように、必要なもの、それが「トンマナ」ということになります。
デザインこねこでは、ブランディングを得意としていますので、コンセプトメイキング、ペルソナ設定、トンマナ設定など、本幹の部分についても、お客様と一緒に確認していくことも、行なっております。
「こんなこともできるのかな?」という、小さな疑問も、ご遠慮なくご相談ください。
長嶺 喜和|Nagamine Kiwa facebook
デザインこねこ株式会社 代表取締役社長/クリエイティブディレクター/イラストレーター/デザイナー
1979年神奈川県小田原市生まれ。多摩美術大学情報デザイン学科(一期生)にて、インスタレーションアートを学ぶ。在学中よりウェディングアルバム制作会社の仕事の受託をはじめる。もっと様々なデザインをお客様と直接やりとりをしながらつくりたいという思いから2009年に「デザインこねこ」を創業。小田原地下街「ハルネ小田原」開業プロモーション受注を期に2016年に法人化。その後も、小田原城のリニューアル「小田原城 平成の大改修」のPR全般などをはじめ、小田原市の自治会情報誌「小田原回覧板系フリーマガジン おとなりさん」の発行(自社事業、季刊7万部発行 *現在休刊中)など、小田原市を中心とした西湘エリアにて「地域密着のデザイン会社」として展開を続ける。画家である母の影響で幼少より絵に親しみ、現在は母の主宰するアトリエ・コネコで子どもたちへ向け絵画の講師も行っている。