【デザイン用語「トンマナ」とは?】

メールマガジン/バックナンバー

こんにちは! デザインこねこの長嶺喜和です。

先日、12月2日に43歳の誕生日を迎えました。
(初めて知ったのですがドラミちゃんと同じ誕生日だそうです。)

小学1年生の息子から、自分で選んでくれた、お皿とウサギのぬいぐるみをもらいました。とても嬉しかったです。(写真がプレゼントです)

孔子の論語に収められている、四十にして惑わず、五十にして天命を知る、という名言があります。私も50歳になった時に、自分の天命を知れるように、40代を過ごしていきたいと思いました。

デザイン用語「トンマナ」とは?

11月はじめにロゴのお話をさせていただきましたが、今回はデザイン用語の「トンマナ」について、お話いたします。

「トンマナ」とは

トーンアンドマナー(tone and manner)の略で、デザインの一貫性のことです。日本語にすると「調子と様式」となります。つまりは、デザインの雰囲気やイメージ、色や書体に一貫性を持たせるために定義するものです。「トーン&マナー=全体の雰囲気」という意味で使われています。


トンマナが設定されていると、いろいろな利点があります。

お客様にとっての利点
・〇〇らしさが印象付けられる= 記憶に残る
・提供している製品やサービスに統一感が出て同じ企業だということがわかる

社内スタッフにとっての利点
・トンマナを設定することで制作するデザインにブレがない
・ターゲットに合ったトンマナを設定すると効果が出やすい
・デザインや文章があらかじめ設定されていると、複数人での編集時にも、効率的に編集作業ができる

現在、多くの企業が、製品やWebサイトにトンマナを取り入れています。自社の製品デザインやコーポレイトサイトに統一感を持たせることで、企業を印象付けられるからです。
ユーザーの記憶に残るようなトンマナを設定している企業の代表例は以下の通りです。

コカ・コーラ : 鮮烈な赤の印象

コカコーラのは「コークレッド」と呼ばれています。
1888年に、運搬用の樽を赤く塗ったことが由来で、100年以上同じ色を使用し続けており、トンマナを利用したブランディングの代表的な例だといえます

ティファニー:高貴と気高さをイメージ

現在では東京やロンドンなど、世界中に展開しています。
ティファニーがコーポレートカラーとして使用しているのはティファニーブルーと呼ばれる独自の色です。ティファニーブルーは高貴と気高さをイメージして使用されており、商品を包む白いリボンと共に、世界中で認知されています

スターバックス:サードプレイスとして落ち着く配色

スターバックスは、1971年3月にシアトルにて第1号店がオープンし、今では世界中に店舗を構えています。
スターバックスのデザインは、現在ダークグリーンを基調としておりますが、創業時はコーヒーをイメージした茶色だったそうです。1987年から、ロゴとイメージカラーがダークグリーンに変更されています。
スターバックスはテレビCMを行わないことで有名です。広告にお金を使っていなくても、ユーザーに緑のロゴを連想させるのは、トンマナによるブランディングの効果であるといえます。

いかがでしたでしょうか?
今回は、トンマナの中でもカラーについてのお話でした。

少し難しい部分もあると思うのですが、トンマナは自社のイメージや商品を印象付けるためには、欠かせない要素だと思います。

また次回も、トンマナについて引き続きお話しさせていただきます。

長嶺 喜和|Nagamine Kiwa  facebook

デザインこねこ株式会社 代表取締役社長/クリエイティブディレクター/イラストレーター/デザイナー

1979年神奈川県小田原市生まれ。多摩美術大学情報デザイン学科(一期生)にて、インスタレーションアートを学ぶ。在学中よりウェディングアルバム制作会社の仕事の受託をはじめる。もっと様々なデザインをお客様と直接やりとりをしながらつくりたいという思いから2009年に「デザインこねこ」を創業。小田原地下街「ハルネ小田原」開業プロモーション受注を期に2016年に法人化。その後も、小田原城のリニューアル「小田原城 平成の大改修」のPR全般などをはじめ、小田原市の自治会情報誌「小田原回覧板系フリーマガジン おとなりさん」の発行(自社事業、季刊7万部発行 *現在休刊中)など、小田原市を中心とした西湘エリアにて「地域密着のデザイン会社」として展開を続ける。画家である母の影響で幼少より絵に親しみ、現在は母の主宰するアトリエ・コネコで子どもたちへ向け絵画の講師も行っている。