【デザイン活動家 ナガオカケンメイさんの D&DEPARTMENT】

メールマガジン/バックナンバー

こんにちは!
デザインこねこの長嶺きわです。

先日、息子が所属する子ども会の、サッカーイベントへ行ってきました。息子は夫に時々サッカー(ボールの蹴り方?)を教えてもらっていますが、ミニゲームなどするのは初めてでした。同じクラスの仲がいい友達がいたこともあり、とても楽しそうでした。

*写真:私の母校でもある、芦子小学校。校庭の隅にある大きな石の上に子どもたちが座っているのを見て、「私も座ったなぁ」と懐かしく思いました。

制作事例のご紹介

今回は、小田原三の丸ホール様のシンボルマーク展「結」で上映した動画をご紹介しました。

制作内容:動画

こちらからご紹介ページをご覧ください

弊社でデザインをさせていただいた、三の丸ホールのシンボルマークは、書家の永井香峰さんが書いた「結」という文字を元に、ロゴデザインのコンセプト「芸術」「歴史」「新しいコミュニティの創造」についても、弊社で考案させていただきました。
小田原三の丸ホール様のブランディングはこちらからご確認いただけます。

いろいろな表現の「結」の書、約30点の中から一つを選び、ロゴデザインに昇華していったのですが、その際に、様々なタイプの「結」をポジショニングマッピングしました。最終的に、3DCGソフトBlender上にマッピングした空間を出力し、映像になりました。
ぜひご覧ください!

【一週間のAI / ITニュース】

5/16〜5/21までのAI / IT関連ニュースを一部、お知らせします。

5月20日
Appleの動向に詳しいマーク・ガーマン氏
によると、6月の世界開発者会議(WWDC)で発表される次期iOS 18には、新しい人工知能(AI)機能が含まれるとのことです。その一つが通知の自動要約機能です。ガーマン氏は、日曜恒例のニュースレター「Power On」で、Appleが発表予定の生成AI機能について言及しました。iOS 18には、日常生活で役立つさまざまなAI機能が搭載されることが以前から噂されていますが、その中でも特に注目されているのが、「プロアクティブ・インテリジェンス」という機能です。この機能は、改善された音声機能を持つSiriが会話形式でユーザーをサポートするものです。
「プロアクティブ・インテリジェンス」には、以下のようなサービスが含まれる予定です:

  • 通知の自動要約
  • ニュース記事の概要の伝達
  • ボイスメモの書き起こし
  • カレンダーへの自動入力
  • アプリの提案

これらの機能により、iOS 18はユーザーの日常生活をより便利にすることが期待されています。

デザイン活動家 ナガオカケンメイさんのD&DEPARTMENT

今回は、デザイン活動家ナガオカケンメイさんをご紹介します。

ナガオカケンメイ(長岡賢明)さんは、1965年生まれの59歳です。
北海道室蘭市に生まれ、愛知県の高校を卒業後、デザイン制作会社の北斗社企画室に入社し、以後4年間勤務します。

複数のデザイン会社を経た後に、名古屋に戻り喫茶店の正社員となり、4年間勤務します。その後、喫茶「サティアンドグラースマイルストン」を開店し、営業時間後に作った作品で、1989年の朝日広告賞準グランプリを受賞。
ヤマト運輸の広告で、新聞紙が包装紙のようなデザインになっていて、上部に「お茶碗はこの広告で包んでください。」と書かれているデザインでした。新聞の特性を生かしていて、可愛いですよね!

その作品の時にコピーを見てもらった、前職場のコピーライター百武清隆さんの紹介で、憧れの日本デザインセンターの原田宗典さんと、原研哉さんと会えることになったそうです。

デザインの現場から離れていたナガオカケンメイさんは、世に出た制作物がほとんどなかったので、手描きのスケッチをポートフォリオに入れて持参したそうです。原さんから「今からNDC(日本デザインセンター)に行こう。永井(一正)さんに紹介するよ」と言っていただき、あっという間に、永井さんから「いつから来られるのかな?」という流れになっていたそうです。それから一週間後には日本デザインセンターに入社となりました。

日本デザインセンターでは入社すると、デザイナーにはカッターやペーパーセメントなどのデザインセットコピーライターにはワープロが支給されるそうです。ナガオカケンメイさんはデザイナーでしたので、デザインセットが支給されたのですが、本当はコピーワークの方が好きで、ワープロが欲しかったそうです。

その後、原研哉さんが社内に原デザイン研究所を作ったくらいの時に、やっとワープロが手に入ったそうです。その頃のナガオカケンメイさんの仕事は、原研哉さんがやりたいことなどを、企画書やコピーにまとめる仕事がメインだったそうです。竹尾ペーパーショウの展示会企画や、『デザインの現場』の連載企画など、仕事の領域は幅広く、次第に、「こういうことを生業にしたい」と思うようになったそうです。

その時のことをナガオカケンメイさんは、「別の言い方をすれば、自分にはデザイナーの才能がないと見切りをつけたんです。原さんをはじめ、才能あるグラフィックデザイナーたちの仕事を目の当たりにして、こりゃあ太刀打ちできないなぁと(笑)。」と書いていました。

その後、ナガオカケンメイさんは、97年デザインスタジオ「drawing and manual」を設立し、「ロングライフデザイン」をテーマとし、東京・世田谷にデザインとリサイクルを融合した新事業「D&DEPARTMENT PROJECT」を開始します。

「D&DEPARTMENT PROJECT」ロングライフデザインについて

ナガオカケンメイさんのデザイン理念は「ロングライフデザイン」と呼ばれるもので、長く使える、飽きのこないデザインを重視しています。D&DEPARTMENT PROJECTは、そんな「ロングライフデザイン」をテーマとするストアスタイルの活動体です。「47都道府県に“デザイン道の駅”をつくる」を合言葉に、賛同する地元の会社などとパートナーを組み、47都道府県に1か所ずつ、活動の拠点を広げています。


 現在店舗は、国内で11店舗があり、海外では韓国に2店舗、中国に1店舗展開しています。年代やブランド、新旧にとらわれず、全国から集めた家具や家電、雑貨等のロングライフデザインを扱うコンセプトショップで、物販・ 飲食・出版・観光を通して、地域の「個性」と「息の長いその土地らしいデザイン」を見直し、全国に向けて紹介する活動を行っています。

ロングライフデザインの10ケ条

  1. 修理:修理をして使い続けられる体制や方法があること。
  2. 価格:作り手の継続していく経済状態を生みつづける適正な価格であること。
  3. 販売:売り場に作り手の思いを伝える強い意志があること。
  4. 作る:作り手に「ものづくり」への愛があること。
  5. 機能:使いやすいこと。機能的であること。
  6. 安全:危険な要素がないこと。安全であること。
  7. 計画:生産あくまで計画された生産数であること。予測が出来ていること。
  8. 使い手:使う側が、その商品にまつわる商品以外に関心が継続する仕組みがあること。
  9. 環境:いつの時代の環境にも配慮があること。
  10. デザイン:美しいこと。

店舗の他にも、47都道府県のデザイン観光として「d design travel」というガイドブックも発刊しています。47都道府県にそれぞれにある「その土地に長く続く個性」や「らしさ」をデザイン的視点から選び出し、1県1号、年間2号ずつ、ガイドブックを制作しています。2024年3月に、34冊目の「福井」が発売されました。これからも47都道府県を目指し、制作していくそうです。

神奈川県のページをご紹介します。
https://www.d-department.com/item/D_DESIGN_TRAVEL_KANAGAWA.html
 

いかがでしたでしょうか?

「地域の入り口」をテーマにした、弊社の物販の事業「LOBBY ODAWARA」でも、地域の風土から生まれた「地域良品」を見直し、デザインを通じて、その社会的価値を向上させることを目指しています。

本町商店街の横溝篩店さんの、檜の蒸籠もその中の一つです。

現在、横溝篩店は4代目の横溝さんが一人で運営しており、蒸籠を作るための材料は様々な場所から仕入れています。しかし、仕入れ先の高齢化や価格の上昇など、多くの課題に直面しているそうです。

弊社では、蒸籠の蓋部分に使用する国産の網代(竹を編んだもの)を作る職人さんを全国から探し出し、職人とのコラボレーションを実現しました。これにより、LOBBYならではのデザインを取り入れた完全オリジナルの特注品が完成しました。

職人さんや材料が減少しつつある中で、私たちができることは、少しでも多くの方に知っていただき、品物を届け、使っていただく人を増やすことだと思っています!

デザインの確認や修正のやりとりについて、今後LINEを主に使用していこうと思っております。
LINEの友達登録は、以下からよろしくお願いいたします。

長嶺 喜和|Nagamine Kiwa  facebook

デザインこねこ株式会社 代表取締役社長/クリエイティブディレクター/イラストレーター/デザイナー

1979年神奈川県小田原市生まれ。多摩美術大学情報デザイン学科(一期生)にて、インスタレーションアートを学ぶ。在学中よりウェディングアルバム制作会社の仕事の受託をはじめる。もっと様々なデザインをお客様と直接やりとりをしながらつくりたいという思いから2009年に「デザインこねこ」を創業。小田原地下街「ハルネ小田原」開業プロモーション受注を期に2016年に法人化。その後も、小田原城のリニューアル「小田原城 平成の大改修」のPR全般などをはじめ、小田原市の自治会情報誌「小田原回覧板系フリーマガジン おとなりさん」の発行(自社事業、季刊7万部発行 *現在休刊中)など、小田原市を中心とした西湘エリアにて「地域密着のデザイン会社」として展開を続ける。画家である母の影響で幼少より絵に親しみ、現在は母の主宰するアトリエ・コネコで子どもたちへ向け絵画の講師も行っている。