【物流・運送業界の2024年問題】

メールマガジン/バックナンバー

こんにちは!
デザインこねこの長嶺喜和です。

多肉植物を寄せ植えにして育てているのですが、思ったように育たず、すごく邪悪な感じに育っています。枯れたりはしていないのでいいのですが、もう少し可愛い感じを想像していたので、びっくり!
夏は、 10日に1回の水やりをしていたのですが、秋冬は月に1回くらいあげるそうです。枯れないように引き続き気をつけたいです。

【一週間のAI / ITニュース】
10/18〜10/24までのAI / IT関連ニュースを一部、お知らせします。

10月18日
OpenAIは、資本・業務提携するMicrosoftの技術を活用し、ChatGPTを活用して最新の情報を調べられるようにしました。主力のインターネット検索サービスに生成AIの応用を進めているGoogleなどとの競争が激しくなりそうです。

10月20日
Amazonは、音声アシスタントの「Alexa(アレクサ)」に生成AIを搭載すると発表しました。文脈を理解し、遅延のない会話を実現します。単にAIへの指示がテキストから音声に変わっただけではなく、スマートスピーカーなどを通じてAIが物理的なデバイスを動かすようになるそうです。

【物流・運送業界の2024年問題

2024年問題とは
「働き方改革関連法(2024年4月1日から適用)」によって、物流・運送や建設、医療などの業界が影響を受ける問題の総称です。

その中の、自動車運転業務においては、時間外労働時間の上限が960時間に設定されることと、拘束時間(13時間以内)、休息時間(継続11時間)、連続運転時間(4時間)の決まりができることで、労働時間が短くなり、運送能力が不足される、と予想されています。

国の「持続可能な物流の実現に向けた検討会」では、2024年問題に対して何も対策を行わなかった場合には、営業用トラックの輸送能力が2024年には14.2%、さらに2030年には34.1%不足する可能性があると試算しています。


これまでトラックドライバーの労働環境は、長時間労働の慢性化という課題を抱えていました。若手不足と高齢化による労働力不足の中、EC市場の急成長による宅配便の取り扱い個数の増加により長時間労働が常態化していたのです。

輸送能力が下がると、どのような社会的影響があるのでしょうか?
それぞれの立場で見ていきます。

1.トラック業者

・長距離輸送など、今までどおりの輸送ができなくなる。

・一人当たりの労働時間が減るため、人材がさらに足りなくなる。(現状でも足りていません)

・労働時間の減少から運べる荷物量が減る

・人件費アップで物流・運送事業者の利益や売上が減少する

・収入減がドライバー不足に繋がる

2.荷主

・必要な時に必要なものが届かない可能性が出る

・輸送を断られる可能性がある

・物流コストが増大する

3.一般消費者

・当日、翌日配達の宅配サービスが受けられないかもしれない

・水産品、青果物など新鮮なものが手に入らなくなるかもしれない

・配送料が上がる

・時間指定が難しくなる可能性がある

2024年問題によって物流にかかる日数や依頼できる量が変わった場合、仕入れや商品の発送など、様々な業種の会社で業務スケジュールや体制の組み直しが必要になると思います。

今までは3日で到着していた資材が1週間かかることになれば、資材の購入を前倒しする必要が出てきますし、そうすると、経費をどのように支払っていくのか、なども見直す必要があるので、会社の経営にも大きく関わってくるとおもいます。


そこで注目されているのが、DX化し、業務の効率化をすることです。

物流・運送業では、荷待ち時間の長さや、荷物配送後の復路を空荷の状態で走る「空車回送」も問題となっています。(現状では中長距離トラックの約30%で空車回送が行われています)

DX化し、業務を「見える化」することによって、荷待ち時間の削減や、空車回送の削減ができれば、ドライバーの時間外労働時間や休日労働が制限されても、運べる荷物量を維持できるかもしれません。


 

いかがでしたでしょうか。

元々は、働く人の労働環境をもっと良くしよう、という目的で、国が行った働き方改革が原因ですので、働く人にとっては、とてもいいことなのだと思います。

ですが、最初は色々と大変なことも多いですよね。

消費者でもできる、負担軽減としては、配達の回数を減らすことだと思います。インターネット等で買い物をする際、まとめ買いをしたり、一回で受け取れるような方法にするなど、できる範囲で、社会全体が協力できればいいと思いました。