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今回は「エコシステム」についてです。
エコシステムは元々は生態系に関する言葉ですが、ビジネスではITやクラウドの領域で使用されはじめ、最近ではその範囲を広げています。
「生態系」でのエコシステムの意味としては、同じ領域に暮らしている生物が互いに依存しあって生きている状態を表します。
自然界では、ほとんどの生物は一つの種のみでは生きることができません。食物連鎖に代表されるように、生物は直接的、間接的に依存しあって生きています。
もし、一つの種が滅んでしまえば、その種に依存している生物から連鎖し、生態系全体のバランスが乱れる可能性もあります。
ビジネス界でも、ある領域でお互いに連携することによって大きな収益構造となることを「エコシステム」と呼んでいます。
エコシステムの3つのメリット
現代の多様化するユーザーのニーズに対応することや、ハイスピードで進化していく技術にともなう社会変革に一社で対応するのは難しく、エコシステムに参加することは多くの企業にとってメリットとなります。
認知度の向上
エコシステムでの協業企業が増えると、それぞれの顧客層は少しずつ異なるため、自社の顧客だけではない幅広い層へのアプローチが可能となります。
市場の創出
自社のさらなる顧客ニーズに応えるために、協業者とエコシステムを構成することができた場合、新たな市場を創出する機会が生まれます。
これまで、内製だけでは限界があり縮小せざる得なかったチャンスが、協業の可能性がある協力会社があれば縮小せずビジネスを展開することができます。
オープン・イノベーションの創出
オープン・イノベーションとは、協業により、社外のアイデアや技術を集めることで、新しいプロダクトやサービス、ビジネスモデルを作り出すことです。
一社の限られた経営資源では難しかったことも、その分野のプロである他社と協業すればブレークスルーが可能になります。
エコシステムの考え方
まずは自社のポジションを確認することが大切です。
エコシステムにおける中心の役割を担うことができるのか、またはどこかのパートを固める存在になるのかなど、エコシステムの川上から川下までの参画企業を細かく把握しておくことで、自社のポジションを理解することができるとおもいます。
メリットの見極め
もしエコシステムを導入したにもかかわらず、大したメリットが得られないのであれば、このような時間と労力は全て無駄になってしまうことになります。
そのようなことにならないためにも、エコシステムが自社にとってどのようなメリットをもたらすのかを確認しておく必要があります。
そもそもエコシステムが必要ない場合には無理に連携をする必要はありませんし、相手を間違えてエコシステムを形成すればかえって顧客を奪われるなど損失につながる恐れがあるからです。
適切なシステムの検討
エコシステムを形成するために行うべき事は非常に多いです。
参画するエコシステムを決めたら、マージンやコストの最適化や、情報を共有するための手段の確認などを行います。
効率的に業務を遂行するためには、わかりやすい業務フローを整える必要もあります。
社内外のどちらもスムーズに作業が行えるように、オペレーションや、作業のフォーマット化など、あらかじめ準備しておくことが大切です。
まとめ
小さい企業こそ、エコシステムで強みを生かして連携するこことで、自社だけではできない経験値の蓄積や成長を見込めることができます。
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