【生活の楽しさとAI】

メールマガジン/バックナンバー

こんにちは!
デザインこねこの長嶺喜和です。

この前の日曜日に、世田谷美術館へ行き、「マルク・シャガール 版にしるした光の詩」の展示を見てきました。
シャガールの絵画作品は、何度か美術館や画集で見ていましたが、今回の展示はリトグラフなどの版画作品の展示でした。
ほとんどがお仕事として、挿画などの依頼を受けた作品で、柔らかく細い線と水彩画のような筆使いを感じる着色で、とても鮮やかで綺麗でした。絵画ではなくイラスト、といった気軽さがあり、とても参考になりました。

美術館は砧公園の中にあり、森の中のようで、森林浴にもなりました。

【一週間のITニュース】

6/28〜7/4までのIT関連ニュースを一部、お知らせします。

7月3日
メタが準備中のツイッターの競合アプリ「Threads(スレッズ)」が7月6日にローンチされるそうです。
ツイッターでは、7/1からの閲覧数制限によって、多くのヘビーユーザーの離脱が進んでおり、競合のBlueskyがクラッシュする事態が起きています。

7月3日
関係省庁会議「AI戦略チーム」による、生成AIの急速な発展を踏まえたAI対策の概要案が判明しました。
AIの開発者や提供者の透明性を向上させるため、第三者による監査や認証制度創設の検討が盛り込まれています。日本政府としては、G7各国と歩調を合わせる形で規制の具体策を検討する考えだそうです。

7月4日 
文部科学省は夏休みを前に「ChatGPT」などの文章生成AIを小中学校で活用する際の考え方をまとめた暫定的なガイドラインを公開。宿題などで生成AIの生成物をそのまま提出することは、適切ではないとしています。

【生活の楽しさとAI】

先日のメルマガのニュースで、グラミー賞では「AI生成作品は認められない」という、ガイドラインができたことをお伝えしたと思います。「賞は人間に与えるもの」だとし、人間が一切製作に携わっていない作品(そんなことあるのでしょうか?)には、資格が与えられないとのこと。優れたクリエイティブを表彰する賞なので、人間のクリエイターだけに資格がある、ということです。確かに、AIは人間が使う道具なので、クリエイターとは言えないと思います。

最近のAIのニュースを見ていて思ったのが、「AIは道具でしかない」というように言われているけれど、人間に使いこなせるのか?という不安の声が多いのかな、ということです。

AIは有能すぎるなので、私たち人間が「こんなことをしてほしい」と指示すると、人間が想定したことより、すごい複雑で高度なアウトプットをしてくれます。それに圧倒されて続けている感じが、ChatGPT出現以降続いています

絵画でいうと、コロラド州の美術コンテストで、生成AI「Midjourney」が生成した絵が1位に選ばれました。
私も見ましたが、ドレスのシワの感じや、光と陰の表現がとても綺麗でした。

AIにより、すばらしいアウトプットが出てくると、「わーすごい!」とは思うのですが、私は「絵を描くこと」が好きです。

目で見た物体を、自分の脳へ送って、脳の誘惑(錯覚)に負けないで、正しい線を引いていくという、一連の流れは、とても快感なのです。

自分で絵は描かず、「綺麗な絵が欲しいな」という人には、生成AIはいいのかもしれません。私は、AIより下手な絵でも、これからも自分で絵を描いていきたいと思いました。

私のイラスト作品を集めたInstagramがはじまりました。

イラストレーターとしても多くの作品を手がけていますのでよろしければご覧ください!

instagram.com/kiwa_illust

いかがでしたでしょうか。

生活の中の楽しいことって、人それぞれにあると思います。
逆に、生活の中で苦手なことや、あまりやりたくないこともあると思います。

これから技術の発展で、いろいろなものが今よりもさらに便利になり、全てを機械にやってもらえるようになるかもしれません。そのときに、自分が楽しくできることは自分でやる、という選択ができると、生活が楽しいと思いました。

長嶺 喜和|Nagamine Kiwa  facebook

デザインこねこ株式会社 代表取締役社長/クリエイティブディレクター/イラストレーター/デザイナー

1979年神奈川県小田原市生まれ。多摩美術大学情報デザイン学科(一期生)にて、インスタレーションアートを学ぶ。在学中よりウェディングアルバム制作会社の仕事の受託をはじめる。もっと様々なデザインをお客様と直接やりとりをしながらつくりたいという思いから2009年に「デザインこねこ」を創業。小田原地下街「ハルネ小田原」開業プロモーション受注を期に2016年に法人化。その後も、小田原城のリニューアル「小田原城 平成の大改修」のPR全般などをはじめ、小田原市の自治会情報誌「小田原回覧板系フリーマガジン おとなりさん」の発行(自社事業、季刊7万部発行 *現在休刊中)など、小田原市を中心とした西湘エリアにて「地域密着のデザイン会社」として展開を続ける。画家である母の影響で幼少より絵に親しみ、現在は母の主宰するアトリエ・コネコで子どもたちへ向け絵画の講師も行っている。