おだわらのいいところ132

おだわらのいいところ

皆さま、こんにちは!
小田原出身の賢人「二宮金治郎(尊徳)」さんのルーツを辿る連載、

今回は第3回目、最終回です。
ぜひご覧ください。
———————————–

現在の栃木県日光市今市にて、70歳でその生涯を終えるまで、金治郎の手ほどきを受けた地域は約600カ所にも達したと言われています。
金治郎が主導した財政再建策の総称を「報徳仕法」といい、「分」に応じた生活を守り、余剰分は拡大再生産に充てることを重要とし、「私利私欲に走るのではなく、社会に貢献すれば、いずれは自らに帰ってくる」という考えなどが盛り込まれています。


ちなみに、薪を背負って読書をしながら歩く(負薪読書図)少年像のモデルとなっている金治郎ですが、なぜ日本全国の小学校や施設などに建てられているのかご存知でしょうか?
少年時代、両親を亡くし親戚に身を寄せながら農業に従事し、夜は勉学に励む姿が勤勉で献身的なイメージだとされ、明治時代に教科書に取り上げられるようになり、「国家に奉公する国民」の育成として、昭和の初期にかけて多くの小学校でその銅像が建てられるようになったそうです。
戦時中に、金属提供のためにその多くが撤去されたり、本を読みながら歩くことを子どもが真似したら危険だという教育的な配慮から像は減少していったそうです。


…とは言え、金治郎のゆかりの地・小田原市をはじめ、まだ銅像が残っている場所も存在しています。
もしもどこかでその像を見掛けた際には、金治郎の生涯や功績に思いを馳せてみてはいかがでしょうか?
———————————
二宮金治郎さんの生涯や功績、ここでは紹介しきれないエピソードは山ほどあり、お伝えしきれていない部分も多々ございますが、皆さまいかがだったでしょうか?
現代とは違い、何もかも未発達の時代に成功を遂げた苦労はいかほどだったのでしょうか…。
決して順風満帆とはいえない環境、生涯の中、苦行に負けない精神力とそれを覆す知恵、そしてその地道な実行力…その偉大さを垣間見ることができました。


外出自粛、業務縮小、リモートワークでのお仕事、長引く休校…様々なことが、今まで通りにはいかない状況です。
それでも…金治郎の教えにもある、”小さいな積み重ねが大切=<積小為大>”私たちがやれることを地道にやっていくことが大事、そんな風に思います。