シンギュラリティの先にある私たちの新しい暮らし

シンギュラリティの先にある私たちの新しい暮らし

こんにちは。デザインこねこの長嶺きわです。
今回が今年最後のメルマガとなりました。

一年間ご覧いただき、ありがとうございました。デザインこねこの近況や、絵画教室アトリエ・コネコの様子、AIにまつわる話題など、さまざまなお知らせを毎月お届けしてきました。

来年も、皆さまのお役に立てる情報や、楽しんでいただける内容を発信していきたいと思っております!

自社商品「ねこラスク」

「ねこラスク」の公式Instagramを開設しました!

「ねこラスク」は、私たちデザインこねこが福祉施設とともに手がけた「ふくしのおかし」です。
作る人、売る人、もらう人・食べる人が、同じようにうれしくなる「ともに生きる社会」を目指して育てているブランドです。売上の一部は保護猫活動へ寄付します。  

パンから手づくりした、かわいらしいねこの形のラスクは、 食べものとしてのおいしさと、社会へのやさしさの両方を大切にしています。 人とねこ、どちらも笑顔になれる商品です。
現在、ミナカ小田原内「逸品屋 金次郎」でも販売中です! お近くの方は、店頭でぜひチェックしてみてください。

Instagramでは、商品の魅力や制作の様子などを発信していきます。
ねこラスク公式Instagram

公式サイトも準備中です。完成しましたら改めてお知らせします!


アトリエ便り

12月のアトリエは、すっかりクリスマスの雰囲気につつまれています。
スケッチブックに絵を描いたり、クリスマスカードを作ったりと、楽しそうに制作に取り組んでいます。

サンタさんの話題も尽きません。
「クッキーは食べてくれた」「おせんべいは残っていた」など、かわいらしいエピソードが飛び交い、にぎやかです。


最近のAIニュース(12/16)

AIが提案した、ファクトチェック済みの注目ニュースをお知らせします!

リコー、日本語対応のオンプレミスAI「Gemma 3 27B」を提供開始

2025年12月8日、リコーは日本語に対応した大規模言語モデル「Gemma 3 27B」を使った新しいオンプレミス型AIの提供を始めました。

このAIは自社のサーバー内で動かせるため、クラウドにデータを送らずに済みます。顧客情報や社内データを外に出したくない中小企業や店舗でも、安心して使いやすいのが特徴です。

「Gemma 3 27B」はGoogleのオープンモデルをベースに、リコーが日本語向けに調整しています。ノーコードで自社向けのAIアプリを作れるツールも提供されており、専門知識がなくても業務に合わせたAI活用が可能です。
これにより、顧客対応のチャットボットや販促文の作成、在庫管理の補助など、さまざまな業務をAIでサポートできます。中小企業や店舗でも、AIを安全に取り入れやすくなるニュースです。

導入の際は、自社サーバーの管理や運用ルールの整備、社員への使い方の説明も大切です。AIに任せきりにせず、人が最終確認する体制を作ることが安心です。

以前、NVIDIAが発表した“スーパーコンピュータ並みの演算性能を持つミニPC”も話題になりました。
リコーの新しいAIは、日本のサービスということもあり、大企業だけでなく中小企業や店舗でも、AIを安心して活用できる時代が近づいていることを示しています。


参考・出典

NVIDIA, 「手のひらサイズのスーパーコンピュータ並みマシン発表」
https://www.nvidia.com/ja-jp/about-nvidia/press-releases/2025/pflops-mini-pc/

IT Leaders, 「リコー、日本語対応の大規模言語モデル『Gemma 3 27B』のオンプレミス提供開始」
https://it.impress.co.jp/docs/news/1500285.html

Impress Watch, 「リコー、ノーコードで自社向けAIアプリ作成可能な日本語LLM提供」
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1523450.html

マピオンニュース, 「リコーの日本語LLM、企業・店舗向けAI活用を後押し」
https://www.mapion.co.jp/news/20251208/ai-gemma3/


シンギュラリティの先にある私たちの新しい暮らし

今年はAIの存在感が一段と大きく広がった一年でした。金融業界では導入が本格化し、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)はOpenAIと協力した資産運用相談サービス「AIコンシェルジュ」を発表しました。みずほ銀行や野村證券でも、顧客対応やリスク分析への生成AI活用が進み、業界全体でAIを業務に組み込む動きが加速しています。

こうした一年を振り返ると、「シンギュラリティ」という言葉を耳にする場面も増えてきました。技術が急に飛躍し、人の知能を超えるかもしれない未来について、今年は新たな議論が多く出た年でもあります。
年末のお時間のある時に、ゆっくりと読み物として楽しんでいただけるよう、今のAIがどの段階にいるのか、何ができて何が難しいのかを、まとめて整理しました。

シンギュラリティとは?

シンギュラリティとは、かんたんに言うと「AIや技術が人間の知能を超えて、その後の進化が急にとても速くなる時点」のことです。もしこの状態になると、私たちの生活や働き方、交通や医療、金融など、社会の仕組み全体が大きく変わるかもしれません。たとえば、AIが自分で新しいAIを作ったり、人間の手をほとんど借りずに問題を解決したりするようなイメージです。

ただし、今のAIはまだそこまで到達していません。シンギュラリティはあくまで「将来起こるかもしれない出来事」と考えられている段階です。現在のAIは、人間が作ったモデルの範囲内で動いていて、とても賢くなったとはいえ、人間の柔軟な判断や想像力を完全に超えているわけではありません。

シンギュラリティが起こったら具体的にどうなる?

もし現実になったら、私たちの暮らしや社会はこんなふうに変わるかもしれません。

創造性や意思決定の完全自動化
今はAIが提案やサポートをする段階ですが、将来的にはAI自身が独自にアイデアを生み出し、複雑な意思決定を人間の介入なしで行う可能性があります。例えば、新しいビジネスモデルや都市計画をAIが一人で設計し、人間は最終チェックだけ、という世界です。

自律的な物理的行動の拡張
ロボットや自動運転車などが、AIの判断で物理空間で自律的に動くようになります。物流や建設、医療現場で、人間が関わらなくても複雑な作業が安全に行えるようになることが想定されます。

パーソナルAIの高度化
個人ごとに「学習し続けるAIアシスタント」が普及し、生活・健康・学習・仕事などあらゆる面で最適な提案をリアルタイムで行うようになります。今のスマホやクラウドサービスのような補助ではなく、ほぼ人間と同じレベルで対話し、判断する存在です。

社会制度や価値観の根本的な変化
仕事の自動化が進むことで、働くことの意味や経済の仕組みそのものが変わる可能性があります。ベーシックインカムや労働時間の大幅短縮、教育の再設計など、制度レベルでの変革が必要になるかもしれません。

人間とAIの役割の境界が曖昧になる
今はAIはツールですが、シンギュラリティの世界では、AIの判断や創造性が人間と同等かそれ以上になるため、人間の役割自体を見直す必要が出てきます。意思決定や責任の所在、倫理判断の扱いも議論されるでしょう。

具体どんな意見があるの?

研究者や企業の立場を整理すると、次のように分けられます。

スケール重視派:
「AIの頭脳をどんどん大きくすれば、人間を超える知能も作れるかもしれない」という考え。理由は、大きなAIほど複雑な質問に答えたり、文章を作ったりする力が高くなる傾向があるからです。たとえば、GoogleやOpenAIの研究では、モデルの規模が大きくなるほど文章生成や理解の精度が上がることが観察されています。

慎重派:
「今のAIは人間のように本当に理解したり考えたりしているわけではないので、すぐに人間を超えることはないかもしれない」という考え。 理由は、AIは過去のデータからパターンを学んでいるだけで、実際の世界を理解したり、自分で考えたりする力はまだ弱いからです。誤った答えや矛盾も出ることがあります。

共存派:
「AIは一気に進化するのではなく、人間と一緒に少しずつ進化していく」という考え。理由は、現状のAIは特定の作業ではとても便利ですが、汎用的な判断や創造力は限定的だからです。そのため、企業や社会はAIを道具として使い、人間と協力しながら少しずつ活用していくのが現実的と考えられています。MicrosoftやIBMも、AIを業務効率化や意思決定支援の補助として提供しています。

今のAIはどこまで?

最近の大規模言語モデル(ChatGPTやGeminiなど)は非常に高性能ですが、まだ人間の知能を超える段階には達していません。

現在の大規模言語モデル(LLM)は、過去のテキストデータを大量に学習することで、文章生成や質問応答、要約、翻訳などの能力を持っています。しかし、LLMには「世界の構造的理解」「物理的現実の把握」「長期記憶」「自律的な論理推論」といった能力が不足しており、人間のように経験から学び、物理世界を理解し、創造性や感情を伴った思考を行う汎用知能にはまだ到達していません。
さらに、モデルの規模を大きくしても、予測の不確実性や誤り・矛盾は解消されず、生成能力が高くても必ずしも意味を理解しているわけではないことが明らかになっています。
そのため、将来的に「人間を超える知能(シンギュラリティ)」に至るかは未確定で、もし目指すなら、今の技術だけでは不十分で、別のアプローチや研究が必要とされています。



いかがでしたでしょうか?
AIはとても高性能で便利ですが、その計算には大量の電力が必要です。たとえば、大規模な文章生成や画像生成のAIを学習させると、サーバーは熱を持ち、多くのエネルギーが消費されます。データセンター全体で冷却も行うため、さらに電力が使われます。つまり、便利に使える一方で、地球環境への影響も無視できない問題です。二酸化炭素の排出増や熱の発生といった負荷は、持続可能な社会の観点から考える必要があります。

参考・出典

  • Strubell, E., Ganesh, A., McCallum, A. (2025) 「AIはどれくらいの電力を消費するのか? 大規模言語モデルの推論におけるエネルギー、水、炭素フットプリントのベンチマーク」
    https://arxiv.org/abs/2505.09598
  • Schwartz, R., Dodge, J., Smith, N. A. (2025) 「言語モデル作成の環境影響を包括的に評価する」
    https://arxiv.org/abs/2503.05804
  • Patterson, D., Gonzalez, J., Le, Q. V. (2025) 「大規模言語モデルの推論におけるエネルギーの考慮と効率化の最適化」
    https://arxiv.org/abs/2504.17674

長嶺 喜和|Nagamine Kiwa  facebook

デザインこねこ株式会社 代表取締役社長/クリエイティブディレクター/イラストレーター/デザイナー

1979年神奈川県小田原市生まれ。多摩美術大学情報デザイン学科(一期生)にて、インスタレーションアートを学ぶ。在学中よりウェディングアルバム制作会社の仕事の受託をはじめる。もっと様々なデザインをお客様と直接やりとりをしながらつくりたいという思いから2009年に「デザインこねこ」を創業。小田原地下街「ハルネ小田原」開業プロモーション受注を期に2016年に法人化。その後も、小田原城のリニューアル「小田原城 平成の大改修」のPR全般などをはじめ、小田原市の自治会情報誌「小田原回覧板系フリーマガジン おとなりさん」の発行(自社事業、季刊7万部発行 *現在休刊中)など、小田原市を中心とした西湘エリアにて「地域密着のデザイン会社」として展開を続ける。画家である母の影響で幼少より絵に親しみ、現在は母の主宰するアトリエ・コネコで子どもたちへ向け絵画の講師も行っている。