こんにちは。デザインこねこの長嶺きわです。
先日、結婚20周年を迎えました。
20周年は「磁器婚式」というそうです。
サプライズで白い器をプレゼントしてもらい、
さっそく朝ごはんの具だくさんそうめんを盛り付けてみました。
いつもの朝食も、器が変わるだけで少し特別な気分になりますね。

そして、市民農園ではミニトマトが次々と実り、たくさん収穫しています。
嬉しい悲鳴なのですが、食べきれないほど採れるので、何にして食べようか考え中です。
身近なものでも、少し視点を変えたり、新しい器に盛り付けたりするだけで、見え方や感じ方が変わるものだなと感じています。
それでは、今月のメルマガをお届けします。
ただいま制作中
5月に、小田原短期大学様の広報誌『こみねの風』2025年度版を納品しました。
2021年から毎年制作させていただいており、おかげさまで今年で5年目になります。
一年間の活動をまとめる冊子ですが、大切にしているのは、出来事を並べることではなく、
その一年の空気や学生の皆さんの成長が伝わる一冊にすることです。
ページ数は24ページありますが、一つひとつの記事だけを見るのではなく、
「どんな順番で読んでもらうと自然か」「読み終えたときにどんな印象が残るか」を考えながら全体を組み立てています。
そして、今年度版を納品したばかりですが、もう来年度版に向けた打ち合わせが始まります。
一年を振り返る冊子だからこそ、一年を通してどんな記事を積み重ねていくのかを、今から一緒に考え始めます。
毎年続けて制作させていただいているからこそ、「今年らしさ」をどう表現するかを考えられることが、この仕事の楽しさでもあります。
2025年度版はこちらから
https://designkoneko.com/works/17123/

デザインのはなし
私は、学生時代、多摩美術大学情報デザイン学科の一期生として、インスタレーションアートを中心に学んでいました。
インスタレーションアートとは、作品そのものを鑑賞するだけではなく、人や空間との関わりの中で作品が完成していく表現手法です。作者がすべてを決めるのではなく、その場にいる人や起こる出来事も作品の一部となり、体験そのものが作品になります。
当時はまだ今ほど一般的ではない分野でしたが、「自分の作品を鑑賞してもらうこと」よりも、「作品をきっかけに、人と人との関係が生まれたり、変化したりしていくこと」に、私は強く惹かれました。
卒業制作では、「連句」という作品を制作しました。
連句は、一人で詠み切るものではなく、前の人の句を受けて次の人が言葉をつないでいく日本の伝統的な表現です。
私の作品も、一人の言葉で完成するのではなく、誰かが言葉を残し、それを別の誰かが受け取り、また新しい言葉へとつないでいくことをコンセプトにしていました。
用意したのは、録音ができる人形と、テントです。
訪れた人は、人形の耳元で「次の人」に向けた言葉を録音します。そして、次に訪れた誰かがその言葉を聞き、また新しい言葉を残していく。
誰がどんな言葉を残すのか、作品がどのように変化していくのかは、作者である私にも分かりません。作品は私一人で完成させるものではなく、そこに関わる人たちによって育っていくものでした。
今振り返ると、その頃から私が興味を持っていたのは、「作品」ではなく「関係」だったのだと思います。
ホームページやパンフレットも、それ自体がゴールではありません。その先にいる人が「問い合わせてみよう」「行ってみよう」「応援したい」と思えること。そのきっかけをつくることが、本当の役割なのだと思っています。
デザインを考えるとき、「何を作るか」よりも、「誰と誰が、どのようにつながるのか」を考えています。
デザインは、その間にある関係を少し良くするためのものです。見た目を整えることだけがデザインではありません。人と人との間にある想いや価値を伝え、より良い関係を育てていくこと。
学生時代に惹かれたインスタレーションの考え方は、形を変えながら、今も私のデザインの根っこにあります。


長嶺 喜和|Nagamine Kiwa facebook
デザインこねこ株式会社 代表取締役社長/クリエイティブディレクター/イラストレーター/デザイナー
1979年神奈川県小田原市生まれ。多摩美術大学情報デザイン学科(一期生)にて、インスタレーションアートを学ぶ。在学中よりウェディングアルバム制作会社の仕事の受託をはじめる。もっと様々なデザインをお客様と直接やりとりをしながらつくりたいという思いから2009年に「デザインこねこ」を創業。小田原地下街「ハルネ小田原」開業プロモーション受注を期に2016年に法人化。その後も、小田原城のリニューアル「小田原城 平成の大改修」のPR全般などをはじめ、小田原市の自治会情報誌「小田原回覧板系フリーマガジン おとなりさん」の発行(自社事業、季刊7万部発行 *現在休刊中)など、小田原市を中心とした西湘エリアにて「地域密着のデザイン会社」として展開を続ける。画家である母の影響で幼少より絵に親しみ、現在は母の主宰するアトリエ・コネコで子どもたちへ向け絵画の講師も行っている。





