

こんにちは!デザインこねこの長嶺きわです。
この度、旧「国府津駅前郵便局」を活用した地域交流スペース「BLEND POST」にて、3月20日~3月23日の期間に「第1回 AREA 8.5 アートフェス BLEND〜8と9の間〜」のキッズアート展が開催されます!
絵画教室アトリエ・コネコからも作品を出展いたします!出展された作品は「BLEND POST」で展示されます。今回のテーマは「青」。各々のアイデアを取り入れながら、みんな楽しんで制作に取り組みました!ご興味のある方は、ぜひ足を運んでください。
「area8.5」とは、8番目の宿場町「大磯」と9番目の宿場町「小田原」の間を意味しており、市町村や行政区分にとらわれず、もっと自由に暮らしを楽しもうという意味が込められているそうです。


【一週間のAI / ITニュース】
AI / IT関連ニュースを一部、お知らせします。
3月7日
アメリカで最先端の技術やアートが集まるイベント「SXSW」が3月7日から始まりました。
初日には、AIが利用者の感情や目標を学習し、業務を進めたり助言を行ったりする技術が紹介されました。例えば、AIが利用者の未来の目標に基づき、60歳時点を想定して助言を行う技術も発表されています。参加者からは「未来のためにAIを活用する良い事例を学べた」という声も。日本企業も出展予定で、イベントは今月15日まで開催されます。
【イーロン・マスクスペースX】
これまでSDGsに関する内容でメルマガをお届けしてきましたが、一旦お休みし、弊社のブログで2022年5月から掲載していた「イーロン・マスク氏」に関する記事を、全6回にわたり転載しています。
今回は、イーロン・マスクが創業した3つ目の会社、スペースXについてお話しします。スペースXは、単なる宇宙輸送の企業ではありません。その創業の目的には壮大なビジョンがあり、火星の植民地化を目指した革新的な技術開発に挑んでいます。
もくじ
第1回 イーロン・マスク 生い立ちからペイパルまで
第2回 イーロン・マスク スペースX ←今回
——
第3回 イーロン・マスク テスラ
第4回 イーロン・マスク ツイッター
第5回 イーロン・マスク Xホールディングス
第6回 イーロン・マスク ボーリングカンパニー ニューラリンク

イーロン・マスク スペースX
2022年5月4日掲載
こんにちは。デザインこねこの、独立・創業・起業に役立つブログです。
日々更新していますので、よろしければフォローお願いします。
GWの間は題材を広げ、私が日頃調べてみたかったことを選んで書いています。お時間がありましたら、お付き合いください。
今日も昨日の続き、「イーロン・マスク」さんについてです。今回はマスク氏が起業した3つ目の会社「スペースX」社についてです(実は、スペースXで創業からマスク氏と仕事をしていたJim Cantrell氏の投稿では、マスク氏は「13歳でソフトウェアの会社を始めた」とあるのですが、その事実は発見できていません。もしそれが本当なら「4つ目」の会社となります)。
「スペースX(SpaceX)」は通称で、正しくは「スペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ(Space Exploration Technologies Corp.)」という会社です。Google翻訳の直訳だと「宇宙探査技術株式会社」となります。
スペースXはカリフォルニア州ホーソーンに本社がありますが、拠点を置いているのは、カリフォルニア州、フロリダ州、ニューメキシコ州、テキサス州、バージニア州、ワシントン州、そしてワシントンDCなど、オフィス、発射施設、工場、テスト施設など様々だそうです。
ロケットは静止軌道は南に打ち上げ、低軌道は東に打ち上げるため、アメリカでは「静止軌道はカリフォルニア州」、「低軌道はフロリダ州・テキサス州」などと場所を変えるそうで、スペースXの打ち上げ基地「スターベース」もテキサスにあります。
余談ですが、最近マスク氏もテキサスに居を移したそうで、にわかに「テキサスがシリコンバレー化するか」という噂もあるそうです。
事業は、航空宇宙メーカー、宇宙輸送サービス、そして衛星インターネットアクセスプロバイダでもあります。この「衛星インターネットアクセスプロバイダ」という部分は、先日のブログでも紹介した「スターリンク 」事業ですので、今回は割愛します。ちなみに「スターリンク 」は、2020年の時点で世界最大の衛星コンステレーション事業者になっているそうです。
スペースXの事業を端的にいうと、自前のロケットを開発し、同時に商業的宇宙輸送(人&荷物)の打ち上げも行い、さらに通信小型衛星も自前で開発し、それも自前で宇宙空間へ打ち上げて、衛星間インターネットアクセスサービスを提供している会社です。
では、「スペースX」社の理念はなにか。
創業の目的は非常に明確かつ強固で、「火星の植民地化を可能にするための宇宙輸送コストの削減」を目的に、2002年にマスク氏によって設立されました。
その理由について、マスク氏本人の発言を引用したいと思います。
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「なぜ巨大な再利用可能なロケットを作るのかって? これは生命の将来にとって、とてつもなく重要なことだと僕は思うんだ」
「地球上でよくないことが起こる可能性がある。我々が引き起こす惨劇かもしれないし、自然災害かもしれない。僕は生来の楽観主義者だから、そんな可能性は低いと思っているんだけどね。でもゼロではない」
「いずれは太陽が膨張し、すべての生命が滅ぶだろう。地球上のすべての生命を大切に思う人たちにとって、人類は生命のスチュワード(世話役)であり、ガーディアン(守護者)なんだ」
「私たちが愛してやまない生物たちは宇宙船をつくることはできないけれど、私たちはつくることができて彼らを地球の外へ連れて行けるんだ。それは非常に重要なことだよ」
朝日新聞 GLOBE +「スペースXは『ノアの方舟』になるか イーロン・マスクが熱弁『火星を目指す理由』」
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また、マスク氏は、地球だけでなく火星など他の惑星にも住むようになった人類を「Multiplanetary Species(多惑星種)」と呼んでいます。そして、スペースXが「使命」として掲げるのは「人類を多惑星種にする」ことだそうです。
とても規模の大きな話です。
要するにスペースXという会社は、火星探査&植民地化のためのロケット開発が本業であり、その副産物が宇宙輸送ビジネスであり、さらに「スターリンク」に関してはIT出身のマスク氏らしい発想でのピボットという感じだと思います。
では、まずその本業であるロケットについてみていきます。
スペースXは、すでに民間企業として初めて有人宇宙飛行を成功させましたが、スペースXのロケットが大幅なコストダウンに成功し商業輸送につながった革新的な理由は、世界で初めてロケットの再使用を成し遂げたことです。
現在のロケットの名前は「ファルコン9」です。人と荷物を運ぶ再利用可能な2段式のロケットです。再利用されるのは、宇宙に打ち上げた後に切り離される1段目のブースターの部分です。
スペースXによると、ファルコン9の全コストのうち、ブースターのコストは全体の約60%、第2段が20%、打ち上げ時に衛星を保護するフェアリングが10%、そして最後の10%が推進剤や地上設備などのコストだそうです。
ロケットの1段目が逆回し映像のように追直に地上に戻ってくる様子はSF映画のようですが、何度も実験に失敗し、爆発しました。しかし、マスク氏が経営者らしいのは成功に至るまでのこうした再利用実験も、お客さんの荷物を運んだ後に行う事で効率的に行ってきた事です。
今朝スペースXのサイトで確認したところ、そう打ち上げ数は150回、総着陸数は110回、リフローロケット数は90個になっています。
同じエンジンを大量生産するので技術が習熟し、リフライトの確率はさらに上がるはずです。そうすればコストダウンも進むことでしょう。マスク氏は「ロケットの再使用により、打ち上げコストはいまの100分の1になる」と発言しています。
さらに、ファルコン9の発展型の大型ロケット「ファルコンヘビー」というのもあり、これは「ファルコン9」のブースターが3基使用されています。1基のブースターのなかには9個のエンジンが搭載されているので、合計27個のエンジンが使われているそうです。
これにより、ライバルを大きくしのぐパワーを実現しており、たとえば2000kmまでの低空軌道であれば「ファルコン・ヘビー」のペイロード(最大積載量のようなもの)が63.8tに対し、2位の「スペースシャトル」が24tという事ですので、いかにパワフルかがわかります。
こちらも今朝の公式サイトの数字では、そう打ち上げ数3回、総着陸数7回、リフローロケット4回となっていました。個人的には、この巨大なブースターも再利用可能になっているということにおどろきました。
スペースXではさらに、火星探査の要と位置付ける「スターシップ」という、再使用型の2段式超大型ロケットも開発中です。
次に宇宙船についてみていきます。
名前は「ドラゴン」と言います。ファルコン9の先端搭載されて打ち上げられます。最大7人の乗客と貨物を運ぶことができる、現在飛行中の唯一の宇宙船です。また、民間で初めてISS(国際宇宙ステーション)へ人間を連れて行った宇宙船でもあります。
同じく今朝の段階で、そう打ち上げ数34回、ISSへの訪問数30回、リフローミッション14回となっていました。
ここで、すこし宇宙開発事情についても注釈を入れたいと思います。
実は、ドラゴンはNASA(アメリカ航空宇宙局)のCommercial Crew Program(商業乗員輸送開発:政府の資金供給で民間企業の主導によって開発された、宇宙船で乗員をISS へ送るための宇宙技術開発計画)の下、SpaceXのドラゴン補給船をベースに開発した有人宇宙機です。スペースX社は、NASAとパートナーシップを結び、ISSへの貨物補給ミッションを実施しています。NASAは、さらに月面着陸船の開発にもスペースXを選定しました。この選定にはアマゾンのジェフ・ベゾス氏率いる「ブルー・オリジン」も手を挙げていたましたが、スペースXが競り勝ったという構図です。
いまや、NASAや日本のJAXA(宇宙航空研究開発機構)のような国主導の宇宙開発を「オールドスペース」、スペースXやブルー・オリジンなどの民間主導の企業群を「ニュースペース」と呼ぶ時代になってきています。
アメリカでは国民の関心も低くなり、安全面での議会配慮や、軍事との結びつきによるオーバースペックな部品を使わざる得ない問題など、コストの問題が大きくあり政府はの負担は大きくなっていました。
過去では、本来ロケット技術は安全保障上の秘匿だったのですが時代が進みすでにそういう状況は昔となり、それなら民間へ開放しようということになりました。それで宇宙産業へ参入がしやすくなったそうです。
NASAは、民間なら民生用の部品が使え価格が圧倒的に下がるため、自分たちでロケットを作らなくしてどんどん民営化を図りました。さらに人材も放出していったそうです。
そして、そこにアメリカ政府が予算をつけ、先ほどの「Commercial Crew Program」などで実績を上げ、宇宙産業はビジネス界で熱をおびてきています。
長くなりましたが、最後に「スペースX」についてもうひとつだけ。
「スペースX」社は、未上場です。しかし、その価値は会社の評価額が1000億ドル(約12兆円)にも及ぶまでに成長しています。
これについて、マスク氏は2013年に「IPOは火星移民船が定期的に飛ぶようになってから」と発言し、また2014年には「どこかのPEファンドに経営を支配され、短期的な利益を得ることに使われるのだけは勘弁してほしい」とも話しているそうで、スペースXが創業時からの目標である火星移住構想から離れないよう株式を公開しないという考えのようです。
参考:スペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ 公式サイト
参考:朝日新聞 GLOBE +「スペースXは『ノアの方舟』になるか イーロン・マスクが熱弁『火星を目指す理由』」
参考:のりものニュース「スペースX新型ロケットどこが画期的? テスラ車載せ『ファルコン・ヘビー』打ち上げ」
参考:PRESIDENT Online「『スペースXは宇宙旅行に成功』日本で”ホリエモンロケット”以上の有名企業が出てこない原因」
参考:Quora「スペースXはどうやってお金を稼いでいるのですか?NASAのロケットの製造を請け負っているのでしょうか?」
参考:ZUU Online「『民間ロケット』が儲かる理由と日本の宇宙開発の真相」
参考:CNN.co.jp「火星の植民地化、莫大な費用かかる可能性 マスク氏はそれでも強気」
参考:REUTERS「スペースX、ISSに向け宇宙船打ち上げ」
参考:TECH +「“10回飛んだロケット” スペースXの再使用ロケット『ファルコン9』の挑戦」
参考:日本経済新聞電子版「NASA、月面着陸船の開発にスペースX選定」
参考:IT mediaビジネスONLiNE「ホリエモンが訴える国内サプライチェーンの重要性 脱ロシア化で起こる宇宙ビジネスの課題」
参考:賢者の投資術「イーロン・マスクのスペースX進出はテキサス州を発展させるか?」
参考:電通報「ホリエモンは語る。宇宙はIT産業を超える!!それも近い将来。」
参考:BUSINESS INSIDER「スペースX、拡大中 —— 全米各地の主要施設を紹介」
参考:JAXA 公式サイト「クルードラゴン宇宙船」
参考:Wikipedia「スペースX」
参考:Wikipedia「スペースX スターベース」
参考:Wikipedia「ファルコンヘビー」
参考:Wikipedia「商業乗員輸送開発」
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デザインこねこ株式会社 代表取締役社長/クリエイティブディレクター/イラストレーター/デザイナー
1979年神奈川県小田原市生まれ。多摩美術大学情報デザイン学科(一期生)にて、インスタレーションアートを学ぶ。在学中よりウェディングアルバム制作会社の仕事の受託をはじめる。もっと様々なデザインをお客様と直接やりとりをしながらつくりたいという思いから2009年に「デザインこねこ」を創業。小田原地下街「ハルネ小田原」開業プロモーション受注を期に2016年に法人化。その後も、小田原城のリニューアル「小田原城 平成の大改修」のPR全般などをはじめ、小田原市の自治会情報誌「小田原回覧板系フリーマガジン おとなりさん」の発行(自社事業、季刊7万部発行 *現在休刊中)など、小田原市を中心とした西湘エリアにて「地域密着のデザイン会社」として展開を続ける。画家である母の影響で幼少より絵に親しみ、現在は母の主宰するアトリエ・コネコで子どもたちへ向け絵画の講師も行っている。